最近、投資の勉強の一環として、セミリタイア・FIRE関連の書籍をよく読んでいます。
FIRE(セミリタイア)の手法としては、
- まず給与労働で何千万という資産を築き、
- その資産を高配当株投資などで運用しながら、
- 配当金や運用益を生活費に充てる
……というものが主流のようです。
- 前提として、FIREの難易度は高い。特に非正規雇用者には夢のまた夢です
- FIREは目指さないことにしています
- FIREを目指すより、お金への依存度を下げて生活のダウンシフトを目指す
- お金を稼がないかわりに、生活費は限界まで下げる
- 投資は”支出を抑えるために”継続します
- ”できるだけ働かないでのんびり暮らす”のが目標なら、FIREは必須条件ではない
前提として、FIREの難易度は高い。特に非正規雇用者には夢のまた夢です
リタイアをして給与所得が一切ない状態で、配当所得などだけで生活費をまかなおうとすると、最低でも3,000万円~程度の資産が必要になるようです。
この”最低資産額”は毎月かかる生活費と比例関係にあり、仮に月20万円の生活費を必要とするなら、資産はざっくり6,000万円以上は必要になります。
しかし、私のように地方で派遣社員として働き、どんなにがんばったところで投資に回せる金額はせいぜい年間100万円程度……という状態では、3,000万円を貯めるにも単純計算で30年かかります。
20歳で資産形成に目覚めたとしても、50歳まで働かなければリタイアできない計算です。
派遣社員の手取りでは、実家がよほどの資産家とか、あるいは副業で稼ぎまくったり、仮想通貨売買で一発当てでもしない限り、5,000万円を超える資産形成は不可能に近いです。
FIREして夢の配当金生活!は、非正規雇用労働者にはまず不可能。
正規雇用ですら、養わなければいけない家族がいたり、うっかりマイホームのローンを組んだりしてしまうと難易度がハネ上がり、誰にでも達成可能なレベルの目標とは言えません。
FIREは目指さないことにしています
現実的に、FIREができるのは世の中でも本当に一握りの人だけであり、私のように派遣事務でのんびり働き、ライフワークバランスが~~などとのんきなことをのたまいながら達成できるような、イージーなものではありません。
なので、何千万という資産を築いてFIREしている人に対して「すごいなぁ~」とは思うものの、では自分もやってみよう!とは、欠片も思っていませんし挑戦するつもりもありません。笑
FIREを目指すより、お金への依存度を下げて生活のダウンシフトを目指す
そもそも私が目指しているのは、
- 何千万という資産を築き月20万円の不労所得を得て、
- 都会の広くてきれいな家に住み、
- 現役の頃と同じように洋服や化粧品にお金をかけ
- 食べたいものを食べたいだけ食べる
……という生活ではありません。
私にとっての理想の暮らしとは、
- できれば労働を週2日程度におさえ、
- 寝たいときに寝たいだけ寝て、
- 文章を書いたり絵を描いたりして、
- 趣味のゲームや読書、貧乏旅行に多少のお金をかけ、
- 基本的にはグ~タラと暮らす
……という生活です。
そのために必要なお金はそれほど多くはなく、現にここ1年間のひと月あたりの生活費は、平均して6万円台で収まっています。
あえて今風のワードを使うとすれば、”サイドFIRE”や”バリスタFIRE”がいちばん理想に近いかたちになります。
ざっくり説明すると「健康保険がギリギリ適応される時間数だけ労働する」というバリスタFIREの価値観は、国民皆保険制度が整備されている日本では馴染みません。
が、あえて日本の制度に照らし合わせれば、いわゆる”扶養の範囲内で働く”という税金対策に近いものがあるような気がします。
収入を低く抑えることで非課税の枠内に収め、払わなくていい税金は払わないというスタイルです。
お金を稼がないかわりに、生活費は限界まで下げる
基本方針としては、収入を増やすことや生活レベルを向上させることに躍起にならず、可能な限り幸せをお金に依存させない生活を目標としています。
お金がなくてもハッピーに、健康&快適に暮らせるのであれば、あえてつらい思いをしながら莫大な資産を築き、FIREを目指す必要はないような気がしています。
そのためには、生活費の無駄遣いは徹底的に省き、限界まで縮小&最適化を図る必要がありますが、個人的には、週5労働するくらいなら節約したほうがハードルは低いし楽しい、と思います。
投資は”支出を抑えるために”継続します
投資で資産形成してFIRE!をする予定はありませんが、現状やっているインデックス投資は継続していきます。
理由はFIREをするためでも、まして老後に備えるためでもなく、生活費を抑えるためです。
投資をはじめると、なんとなく浪費しがちだったお金の使い方を見直すきっかけになり、
「どうせなら、無駄遣いをするより、投資の”入金力”を増やしたい」
……という、意識の変化が生まれます。
投資で莫大な資産を築くつもりなどなくても、結果的に支出が最適化されて無駄遣いをしなくなる……というのは、どうやら”投資初心者あるある”のようです。
私自身もこのあるあるにバッチリ当てはまっており、投資は貯金(銀行預金)の上位互換のような扱いになっています。
もちろんリスクは承知の上で、仮に大暴落に巻き込まれて含み損が出て、資産が半分になったとしても受け入れるぐらいの覚悟はしているつもりです。
どちらにしろ余剰金を無駄遣いとして消費しつづけてしまったら、現金は1円も残らないわけなので……。
また、投資口座にあるお金は銀行預金とは違い、圧倒的に引き出しにくいという性質があり、それも無駄遣い防止に役立ってくれています。
”できるだけ働かないでのんびり暮らす”のが目標なら、FIREは必須条件ではない
FIREをせずに、必要最低限の生活費だけ稼ぐ生活のメリットは数々あります。
- 何千万という資産がなくても、アルバイトで週2日だけ働けば生活が成り立つ
- 週2日働けるだけの体力がある人なら誰でも実現可能
- 少ない生活費でも満足できる暮らしをしているので、あえてそれ以上生活レベルを上げる必要がない
- ゆるく働けるので過度な引きこもり状態を防げる
- 資産の目減り・株価の暴落・配当金の減配リスクなどなどに一喜一憂しなくていい
完全リタイアやセミリタイアができるだけの経済的な余裕があるとすれば、それはもちろんとてもよいことではありますが、かといって、労働時間を最小限にしたいだけなら”経済的余裕”は必須条件ではありません。
どんなに多額の配当収入や不動産収入があったところで、毎月の生活費が収入を上回ってしまえばいつかは破綻しますし、経済的不安は消えません。
重要なのは不労所得の多寡ではなく、やはり生活支出が最適化&最小化されていることだと思います。
生活のダウンシフトさえ達成できていれば、たとえ資産が限りなくゼロに近かったとしても、最低限の労働で最低限の生活費をまかなうことができます。
いわゆるFIRE本も、まずは生活費を最適化することを最優先にすることを説いているものが多いように見受けられます。
生活レベルや生活コストをストレスなく下げられるスキルさえあれば、仮にFIREが達成できなかったとしても、お金の不安に振り回されずにゆるく働き楽しく暮らしていくことは充分可能です。
引き続き、労働時間を半分以下にできるくらいのダウンシフト達成を目標に、節約と貯金に励みたいと思います。