派遣契約終了を目前に控え、仕事が暇になり、労働に対するやる気が地の底を這っております。
2021年3月で、3年間の派遣契約が切れます
現在私は派遣事務として働いているのですが、派遣法で定められている3年の契約期間が、2021年3月末で終了します。
契約終了すること自体はすごく楽しみで、3年間がんばって貯めたお金で、気が済むまで旅をしたりぐうたらする予定なのですが、はやく辞めたすぎて仕事に対する意欲がすっかり失われてしまっており……。
仕事の引継ぎなどがあってバタバタするならまだいいのですが、現在働いているところは派遣社員を”完全入れ替え制”にしているようで、後任と契約期間をダブらせないのが慣習のようです。
あとは年度末に向けてとりあえず毎日ルーチンワークをこなす日々で、これがまあつまらなくて……。
4月からの無職生活に夢膨らませつつなんとかやっているような状況です。
自分の労働嫌いを再確認する日々
建前としては「毎日健康に働かせていただいてお給料がもらえて幸せです!」というのが労働者のあるべき姿だとは思うのですが、おそらく世の中の多くの人が宝くじで10億円が当選したら仕事を辞めるように、私も”労働なんてしなくてもいいならしたくないよ派”のひとりです。
お金をたくさん稼ぎたい、スキルアップやステップアップをしたい、いい服を買ったりいいものを食べたい……というモチベーションを支えてくれる、承認欲求や所有欲といったものが近年すっかり薄れつつあり、
- 起きたいときに起きて、
- 寝たいときに寝られて、
- 飢えない程度に食べられて、
- 寒さがしのげて、
- 本が読めて、
- YouTubeが見られて、
- たまに貧乏旅行などして、
- 好きなだけ散歩ができて、
- 好きなだけ文章や絵が書ける
……というのが、個人的には最高の生活だと思っています。
この最高の生活に必要なお金は、そんなに多くありません。
そして、1日8時間、週5日労働をしていては、この生活をするための時間・気力・体力が足りません。
つまり、自分のやりたい生活を実現するためには、一刻も早く現在のフルタイム労働から離れる必要がある、ということになります。
暮らしを「モノ化」するのをやめてみる。はしかよこさんと考える「コロナ禍のウェルビーイング」 - りっすん by イーアイデム|はたらく気分を転換させる深呼吸マガジン https://t.co/FVHhdwMKn8
— アコヲ@Baselog (@baselog_030) February 10, 2021
「きちんと「生活」を送ろうと思ったら、1日8時間なんて到底働けるはずがない」
たくさん働かなければたくさん食べなくていい。「モノやお金がなくても豊かに暮らせる」より。
最近、「ウォールデン 森の生活」を書いたヘンリー・D・ソローの言葉をまとめた「モノやお金がなくても豊かに暮らせる」という本を読みました。
ヘンリー・D・ソロー初心者だったので、表紙のかんじから「いわゆる丁寧に暮らす系の本かな?」とやや警戒して読んでいたところ笑、想像以上のアンチ労働&アンチ消費傾向の人だったようで、まったく印象が異なりました。
章ごとにソローの言葉を受けて訳者が執筆したコラムのようなページがあり、その中の一文にたいへん感銘を受けましたので引用します。
必要以上にモノを求めなければ、必要以上に働く必要はない。(略)ソローは、働けば働くほど貧乏になるという、社会の矛盾をいち早く見抜いた賢人でもあった。
(略)
たくさん働かなければ、たくさん食べる必要もなく、食費はわずかになる。
注目すべきは、「たくさん食べなければ働かなくていい」という順番になっているのではなく、「たくさん働かなければ食べなくてもいい」という順番になっていることです。
我々が食べすぎたり、飲みすぎたり、ひいては服を買いすぎたり新築一軒家や新車を買ったりしてしまうのは、もしかしたらすべて労働のせいなのかもしれません。
働くからお金が必要になる。お金が必要だから、働かなければいけなくなる。
- 職場の近くに住むから、家賃が高くなる
- 毎日通勤するから、自家用車が必要になる
- 仕事のストレスから、甘いものが食べたくなる
- 会社の付き合いがあるから、飲み代がかかる
- 人の目がありみすぼらしい格好ができないから、服を買う必要がある
- 旅行は長期休みにしかできないから、料金を払って早く移動する必要がある
- 長時間労働や対人関係ストレスにより心身を消耗し、医療費がかさむ
必要以上に働かず、少ない収入でも生きていけるように生活改善を志してからというもの、これらの”働いていることによって誘発される出費”は、想像以上に多いことがわかりました。
仕事をするためにものを買い、ものを買うために仕事をしているという状況は、本末転倒ではないか?と思います。
もうたくさん働かなくていいという安心感
もちろん、フルタイム労働のおかげで貯金もでき、まとまった生活防衛資金ができたことはよかったことのうちのひとつですが、”収入から支出を差し引いた、余剰金が発生する”以上のメリットはないとも感じるのが正直なところです。
使う用途も暇もないお金がどれだけ貯まったところで……という気持ちもあります。
それよりも、生活費を必要最低限まで抑えることで、必要以上に働かなくてもいいという安心感のほうがよほど得難く、自分を幸せにしてくれるものだと考えています。
極端ですが、田舎に引っ越して空き家を安く買い取り、自分で改修して、食べるものは自給自足……という、それこそ「ウォールデン」のような生活を送るなら、現金はほとんど必要ないはずです。
そしてその生活は、自由な時間と意欲さえあれば、ある程度成り立ってしまうものなのではないかと思います。
※ウォールデンも早速購入して、がんばって読んでます。笑