家計管理は徹底してエクセル家計簿で行っています。
とはいえ食わず嫌いはよくない……と思い、某家計簿アプリを2~3ヶ月ほど使ってみました。
たぶんいちばんの有名どころのあのアプリを、実際に数ヶ月使ってみて、「よし、いらない!!」となったのでサクッとアンインストールしました。
※注意!
以下の個人的感想はすべて某家計簿アプリの”無料版”を使っていて感じたことなので、有料版に課金すれば解決することばかりかもしれません。
が、個人的に家計管理や節約のためにアプリに課金をするのは本末転倒というか、そんなことをするくらいならちょっとくらいめんどうでも無料のエクセル家計簿のほうが有用だと思ってしまうので、無料版しか使っていません。
基本的にはエクセル家計簿信者がイチャモンしかつけていない記事ですので、家計簿アプリユーザーの皆様におかれましては気を悪くされる可能性があります。あらかじめご承知おきください。
実際に使ってみて感じた、家計簿アプリが使いにくい理由
クレジットカードの同期が激遅
家計簿アプリを使っていていちばんストレスを溜めさせられたのが、クレジットカードの利用履歴の反映がメチャ遅だったことです。
私は日常生活における出費のほぼ100%をクレジットカード決済か電子マネー決済にしているため、アプリと連携をすれば自動的に同期してくれ、利用日や費目まで振り分けてくれるのはとても便利でした。
しかし、毎日のように近所のスーパーに行きクレジットカードを使って食料品などを買っていたところ、クレジットカードのwebサイト上の明細には既に購入履歴が計上されているのに、家計簿アプリのほうでは待てど暮らせど計上されない……という事態が頻発しました。
私の観測の範囲では、どうやら一週間ほど反映が遅れるのはザラのようです。
この部分がいちばんのネックになり、正直なところ使い物にならないと感じてしまいました。
手入力をしようにも同期が完了すれば二重計上になってしまうし、できることはただただ反映されるのを待つ、しかありません。もどかしい!!
エクセル家計簿なら……
パソコンやエクセルのスマホアプリを使い出費を直接入力することで、”謎の待ち”の時間が発生しません。
あるいはクレジットカードの公式webサイトからcsvデータをダウンロードすれば反映も早く、コピペも可能!
広告がうっとうしい
メニューによってはアプリの画面の半分ぐらいを広告が占めていて地味にイラつかされるのもいただけないポイントでした。
もちろん、アプリの運営維持に広告は必要不可欠ということはわかっています。
が、エクセル家計簿だったら大きなモニタを最大限使って作業ができることを考えると、スマホの小さな画面の約半分という占拠率は、割合としてちょっと大きすぎます。
(余計なお世話かもしれませんが広告は「浪費を誘発するためのもの」なんだから家計簿アプリとの相性は最悪なのでは……???)
エクセル家計簿なら……
パソコンの全画面を使って表示・操作ができ管理がしやすく、妙な広告がチラチラ視界に入り込むこともなし!
予算管理がしにくい
予算管理画面がとても使いにくい、というか、初期設定が煩雑すぎて使う気が起きませんでした。
(この管理画面が謎すぎるのは私だけですか……??)
あらかじめ貯金額や月々の費目ごとの上限値を決める方法をとっているようなのですが、この予算管理画面が使いこなせるほどの家計把握能力があるなら、そもそも家計簿アプリなんていらないと思います。笑
予算をオーバーしたらアラートが鳴るなどのシステムになっているのかもしれませんが(使っていないので詳細は不明)、そもそも予算は、毎月同じ金額を定額で設定できるようなものではありません。
夏休みで旅行をすればレジャー費はかさむし、住民税や車検料を払えば万単位の出費があります。月ごと、費目ごとに、出費はデコボコになるのが普通なのです。
そのあたりの細かな設定ができないため、この予算管理機能はちょっとしたオマケ機能程度に捉えたほうがいいのかもしません。
エクセル家計簿なら……
自分好みの予算管理票を作ることが可能です。ちなみに私はこんなふうにして↓作っています。
不要な機能が多い
実際にアプリを使っていて、大変失礼ながら「いらない……」と感じた機能がいくつかあります。
- 自動生成のウィークリーレポート・マンスリーレポート
- ニュース・トピックス・コラム記事などへのリンク(という名の広告)
- レシート撮影機能
- プッシュ通知・メール配信
あとは、これは私だけかもしれないのですが、出費が費目ごとに色分けされて円グラフになっている※アレも、「これ、いる……??」と疑問に思います。
(↑※アレ)
月々の円グラフに関しては、気付くことがあるとすれば「今月は食費の割合がちょっと大きいな~」とか「旅行したからレジャー費がいつもより多いな~」という程度のことです。
断言しますが、その円グラフを毎月のように注視したところで急激に節約スキルが上達するようなことはありません。
出費における費目別の割合は、あくまでも”割合としてはこうなっている”以上の意味を持ちません。しかも、このグラフでは金額もぱっと見でわかりにくくなっています。
このグラフを見ていると無駄遣いをしたい気持ちがどんどんなくなっていく!!節約アイデアが次々に湧いてくる!!……という人には有用なのかもしれませんが、そんな人がどれだけいるでしょうか……。
エクセル家計簿なら……
エクセルに搭載されているコマンドや関数を駆使しながら、自分に必要な表を、自分なりにデザインをして自作していく必要があります。
試行錯誤は必要ですしエクセル操作の基礎知識も必要ですが、不要な機能などははじめから入れ込まなければいいし、最終的には自分だけに最適化された最強オリジナル家計簿を作ることができます。
数値の比較がしにくい
たとえば「2020年1月から今月までの食費の平均値を算出したうえで、昨年のひと月当たりの食費と比較したい」などというケースでは、家計簿アプリは瞬時に欲しいデータにアクセスすることが困難です。
もし本気でそのようなデータを参照したいと思ったら、やり方はいくらでもあるのかもしれません。
が、当然のことながら、エクセルのように月ごと・費目ごとの数値を一覧表にでき、計算式を入れれば瞬時に平均値を算出してくれるような機能はありません。
そもそもスマホは画面が小さく、表形式のデータを閲覧するのが不可能に近いこともあり、細かな数値の集計や分析には不向きです。
エクセル家計簿なら……
値の合計・平均などはエクセルの専門分野です(そのための表計算ソフトなので……)
ただ出費を記録していくだけでなく、平均値を出して前年と比較したり、予算や目標値を設定して比較するといったことが直感的に&簡単にできます。
家計の細かな分析をしたいのであれば、エクセル家計簿一択です。
家計簿アプリの「ここは便利だな」と感じたポイント
あまりにネガティブポイントだけあげつらうのはなんなので、「ここはよかった!」と思ったポイントもご紹介します。
複数の銀行口座残高管理ができる
家計簿アプリと各金融機関とを連携させることで、複数の口座の残高を一覧で確認することができます。
貯金用口座と給与口座などを分け複数の銀行口座を使っている場合は、いちいち各種通帳に記帳したり、ネットバンキングにログインして残高確認をする手間が省けます。
同様に、
- 電子マネーやクレジットカードの使用履歴
- ネットショッピングの通販履歴
- 各種ポイント残高
- 証券口座データ
これらについても、連携させることで自動的にデータを取得してくれ、一覧で残高や使用金額などを参照できます。
キャッシュレスで購入したデータの費目を自動判別してくれる
たとえば、○○電力の使用料は「電気代」という費目を自動で付与してくれるなど、キャッシュレス決済を連携しておけば自動的に家計簿が生成されるような仕組みになっています。
これは紙の家計簿やエクセル家計簿をつけるのがめんどうで、長続きしないという人にとっては神のようなシステムだと思います。
仮に間違った費目と紐づいてしまったとしても(○○スーパーでの支払いが食費ではなく日用品費になってしまう、など)、ワンタップで簡単に修正することができます。
まとめ
全体的な印象は、アプリとしての完成度は高く、もう無料アプリではこれ以上のものは出てこないのかもしれない……と思えるレベルでした。
だからこそなのか、誰にとっても使いやすいアプリであることが最優先され、いわゆる”最大公約数的な使いやすさ”にデザインされているため、かゆいところに手が届かないのが家計簿アプリのデメリットです。
また、アプリのサービスが終了すればそれまでに積み上げてきた家計データがすべて消えてしまうのも、個人的にはちょっと怖いなと感じます。
上記のような理由で私はエクセル家計簿から離れられない状況ですが笑、
- とりあえず、出費の記録を残したい
- 家計分析はざっくりでいい
- そもそも家計簿をつけるのがめんどうで続かない
- 機能やデザイン、細部の使い心地にはこだわらない
……という人にとっては、家計簿アプリは手軽で扱いやすく、最適な家計管理手段なのではないかと思います。