今ほどキャッシュレス決済大好き人間でなく、ふつうに現金を使って買い物をしていた頃、家計管理の一環で、小銭貯金をしていたことがあります。
100円ショップで購入した大きめのプラスチックボトルに、財布の中にある小銭をすべて入れて貯金箱にしていました。
貯まったお金は、高額で手が出にくいけれどどうしても欲しいものを買ったり、年に1度の税金の支払いなどの大きな出費への補填として使っていました。
小銭をそのまま放り込むのではなく、これも100円ショップで購入した金額別の小銭ケースを使い棒金をつくり、金額をわかりやすくする工夫などもしていました。
が、結果的にこれは家計管理方法として定着しませんでした。
一番のネックだったのが「預金のめんどうくささ」
貯めた小銭は、実際に使いたいタイミングでゆうちょ銀行のATM預金を利用し、クレジットカードの引き落としに備えたり、高額紙幣への両替をしていました。
前述したように小銭ケースで棒金をつくりATMで入金をしやすくしたり、預金のために大きめの郵便局に出向いたりといった工夫はしていたのですが、そのような作業に時間を割くのを負担に感じるようになりました。
ゆうちょ銀行はATMで小銭の預金ができるのですが、計数処理に時間がかかるため、小さな郵便局で大量の小銭預金をしてしまうと、長蛇の列をつくる原因になってしまいます。
そもそも小さな郵便局のATMは小銭預金ができないものも多いですが、周りの人に迷惑をかけないために、私は家から車で10分ほどかかる大きな郵便局まで出向いていました。
この郵便局はATMの設置数が5~6機ほどとたくさんあったので、預金に多少の時間がかかっても後続の人を待たせまくり迷惑をかけてしまうということがなく、重宝していました。
小銭貯金をしたいけど平日に銀行の窓口なんて行けないし手数料がかかるのもイヤ!という方には、ゆうちょ銀行でのATM預金はおすすめできます。
ただし、周囲の人に迷惑がかかからない範囲に留めておかないと世の中の小銭貯金ニスト(?)への風当たりが強くなるので、ほどほどにしておく必要はあるかと思われます。
現金が家の中に大量にある状況に違和感があった
キャッシュレス決済に慣れてくると、手持ちの現金が物理的な形で家の中のスペースを埋めていることに、なんとなく違和感を覚えるようになりました。
これは説明しても共感されにくい感覚なのかもしれないのですが、せっかくキャッシュレス決済をメインに生活しているのに、大量の小銭をわざわざ保管して貯金しているという状況に、なんとも言えない矛盾がある気がしてしまったのです。
また、小銭貯金は定期的に枚数や金額を数えておかないと、「今いくら貯金ができているのか?」を把握することができません。この管理コストもなかなか厄介でした。
小銭を数えるのが好きで負担に感じない、現金が手元にある程度あったほうが安心感があるというタイプの人なら、小銭貯金はかなりやりがいがあって楽しいはずです。
そもそも小銭が貯まらなくなった
現在、どうしても現金での支払いが必要になりできた小銭は、↓の家計管理のバインダーに一時保管して、月に1回程度の頻度で前述のゆうちょ銀行ATM預金を利用して精算するようにしています。
ですが、日常の買い物の支払いをほぼキャッシュレス決済でまかなえてしまっている現在、そもそも「どうしても現金しか使えなくて、小銭ができてしまった」という状況自体、少なくなりました。
小銭貯金はどんどんお金が貯まっていくのが目に見えるから楽しいのであって、小銭が発生せず一向に貯まらない貯金箱は、なんだか空しいだけでした。笑
小銭貯金をしていると「がんばって貯金をしているつもり」になれてしまう
そもそも小銭貯金は、財布の中にあるお金を貯金箱に移動させるだけのシンプルな貯金方法なので、小銭貯金している=節約ができている、というわけではありません。
毎日買い物をしていて、財布の中にある現金がなくなればATMでお金を下ろす必要があり、むしろ入出金の手間は増えてしまいます。
そもそもの「必要のないものを買わない」という節約意識が備わっていなければ、次々に紙幣を小銭に崩し、それを一旦貯金箱で保管して、貯まったら銀行口座に預けなおす……というループを繰り返すだけになってしまいます。
ただ小銭貯金をしているというだけでは、収入が増えるわけでも、支出が減るわけでもありません。
ただ、お金が貯まっていくのが目に見えてわかることで貯金に対するモチベーションアップになったり、へそくり的に貯金場所を分けておくことで大きな出費の備えになったり……という効果はあるので、一概に「小銭貯金なんてムダ!」と断言することはできません。
私も小銭貯金が3~4万円ほどの金額までになったときは、「このお金でなにを買おうかな~」と考えるだけでウキウキになったものです。笑
現在はそれよりも、手持ちの現金が最小限になっていることやキャッシュレス決済だけで日々生活することの方が楽しく、小銭貯金はやめてしまいましたが、その時々でいちばんしっくりくる管理方法をとにかく試してみる!というのが、節約への近道にもなると思います。