本を読むのが好きです。
読書量はそこまで多くないし、興味のあるジャンルも狭いのですが、お気に入りの本がぎゅっと詰め込まれている本棚の前で、悦に浸るのが大好き。笑
好きな本の紹介は個別記事をいろいろと書いてはいるのですが、ここでは我が家の本棚の中身を、サクッと紹介したいと思います。
- あしたも、こはるびより。: 83歳と86歳の菜園生活。はる。なつ。あき。ふゆ。
- おひとりさまのゆたかな年収200万生活
- スモールハウス 3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方
- 自作の小屋で暮らそう: Bライフの愉しみ
- 20代で隠居 週休5日の快適生活
- はたらかないで、たらふく食べたい 「生の負債」からの解放宣言
- ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ
- 月3万円ビジネス
- ぼくはお金を使わずに生きることにした
- 正しい家計管理
あしたも、こはるびより。: 83歳と86歳の菜園生活。はる。なつ。あき。ふゆ。
つばた夫妻の著書はほぼすべて揃えているくらい大好きなのですが、やはりいちばんはじめに買って読んだこの「あしたも、こはるびより。」は特に強い思い入れがあります。
我々はつばた夫妻に憧れて地方に移住したといっても過言ではないくらい、がっつり影響を受けています。
83歳と86歳の菜園生活。愛知県のニュータウンで、夫婦ふたり。キッチンガーデンで野菜を育て、換気扇のない台所で保存食をつくり、玄関のないワンルームの丸太小屋で暮らす。簡素だけど優雅な歳時記です。
(アマゾン 「BOOK」データベースより)
自分の畑で野菜を育て、自分たちで食べるものを自分たちの手で生みだすことができたら、もしも仮に収入がゼロになったとしても、「畑さえあればなんとか食べていける」という自信や安心につながります。
この「なんとか食べていける」という感覚は、たとえばサラリーマンとして働いて、食べ物はスーパーで買って、家賃や光熱費を払って……という生活をしていたら、なかなか実感できるものではありません。
「もし失業したら、収入がなくなったら、生活が立ち行かなくなってしまう」という考えに囚われると、確実に定期収入を得られる方法(正社員とか、フルタイムとか)でしか働けなくなり、畑を耕すような時間も気力もなくなってしまいます。
でも、「自分の畑がある」というのは一種のセルフベーシックインカムに近いものでもあり、もし自分の食べるものを(100%とはいかないまでも)自分で生みだせるようになったら、「まあ、なにがあっても死ぬようなことにはならないか」と思えるようになるのではないか……。
……という希望的観測から、うちでも細々と野菜作り、畑作りをしています。
あと、つばた夫妻の著書は写真もすごくいいので、読みものとしても、写真集としてもおすすめです。
おひとりさまのゆたかな年収200万生活
「おひとりさまのあったか1ヶ月食費2万円生活」シリーズを描かれているおづさんのコミックエッセイ。
「食費2万円生活」シリーズよりも、暮らしや趣味にかかわることなどが全般的にとりあげられています。
おづさんの節約術のすばらしいところは、生活スタイルをギチギチなルールでしばったり、やりたいことをがまんしたりしている様子がないところ。
むしろちゃんと節約しているのにとても楽しそうでポジティブで、自分の生活を豊かにすること・毎日を楽しむことを第一に考えて、実行されているんだなということがよくわかります。
絵柄のおかげもあるかもしれませんが、ご本人に「節約しなきゃ!お金貯めなきゃ!」と必死になっているかんじがまるでないのも、こちらとしてもゆる~いモチベーションアップになるのでありがたいです。笑
「今のうちに貯金しないとこんなひどいことになりますよ!」などとやたらに不安をあおられるより、何倍もやる気になれるし、読んでいて気持ちがいい。
こんなふうに読んでいて幸せになれるような節約本が、もっともっと増えればいいのにな~、と思います。
スモールハウス 3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方
世の中の大人が必死に働いてお金を稼がなければいけない理由として、かなり大きな比重を占めるのが、【家賃】と【住宅ローン】なのではないでしょうか。
今払っている家賃、もしくはローンが、限りなくゼロに近くなったら、こんな朝から晩まで働かなくてもいいのに……と、思ったことはありませんか(私は死ぬほどあります)
「畑は一種のセルフベーシックインカム」と前述しましたが、スモールハウスもかなりそれに近いものがあります。
月数千円の維持費しかかからない我が家を持っていれば、月に数万円単位の家賃やローンのためにお金を払う必要がなくなり、その分だけ労働の負担も減ります。
毎月の家賃の支払いに追われるぐらいだったら、大きくて広い家や家賃の高い家を手放して、小さくてコスパのいい、低価格な家を買う方がいい、と思うのなら、この本はかなり参考になると思います。
紹介されているのはほとんど海外のおうちばかりですが、どの人も大きな家を建てて住むことに疲れたり、疑問を持ったりして、小さな家での暮らしにシフトしはじめているのがわかります。
何千万円もする新築一軒家を何十年ものローンを組んで建てて、その借金を定年まで働き続けて返し続けるという生活を、少しでも「変かも……」「イヤかも……」と思ったら、ぜひ一度読んでみてほしい一冊です。
余談ですが、もし私が小屋を建てたら、天窓付きのスリーピングロフトはぜったい作ろう、と思います。
自作の小屋で暮らそう: Bライフの愉しみ
1冊まるごと、上記の「スモールハウス」の著者・高村さん自身のおうちが紹介されています。
「なぜ小屋を建てるのか」というところから出発し、実際の土地探しのこと、小屋を建てる過程のこと、建てたあとの暮らしのこと、その生活のすばらしさのことなどが、ぎゅっと盛り込まれています。
どのページもはげしく参考になるし、1冊読み終わった頃には「自分も小屋暮らしをしてみたい!!」という衝動が生まれている、かも!
月1万円の食費があれば生命史上稀に見る高水準の食事が摂れるし、安物のカセットコンロ一つあれば死なないどころか大抵のものは作れる。面白い本に出会えば2日間一睡もせず、次の日は丸一日寝ていればいい。天気がよくカラっとした日には朝早く目覚めるし、前日夜食を摂り過ぎていれば午後まで寝ていることもある。昨晩何時に寝て、起きたのが何時で、結局何時間睡眠をとったのか知ることすらない。
……などのすばらしい暮らしぶりと説得力に、ことごとく「言われてみれば、ほんとうにその通りだ!!」と思わされるので、感化されて小屋を建てるまでいかずとも1冊の読み物としておすすめです。
20代で隠居 週休5日の快適生活
フルタイムやパートタイムで働いている人で「会社が週休5日だったらな~!」と思ったことがない人は、いないのではないでしょうか(私は死ぬほどあります)
著者は週休5日で年収90万円、そして東京都内住まい(!)。やろうと思えばできるものなのだと目から鱗が落ちるばかりの1冊です。
大原さんの著書には名言が多いのですが、中でも私が好きなのが「好きなことで生きていくより、嫌なことで死なない」というフレーズです。
続編もあります↓
私も基本的には「ゴロゴロ」「読書」「ゲーム」「ブログ」「家事と断捨離」が趣味の人間なので、今よりももっとたくさんのお給料が欲しい!とか、ひとりでは使い切れないくらいのお金が欲しい!と思うことは、あまりありません(あまり、ですが)
たくさんのお金よりも自由に使える時間のほうに魅力を感じるし、【可処分所得】より【可処分余暇】が多いほうが、きっと幸せになれるにちがいないと思っています。
実際、1年ほどの間、無職でゴロゴロしまくっていたときは、人生最高に幸せでした。
「20代で隠居」には、そんな自由な時間を、読書や家事・お菓子作り・ティータイム・野草探しなどなどに充てている様子が描かれていて、もうもう、心底羨ましくて仕方がありません。笑
私も将来ぜったいに週休5日を実現しようと思います。
はたらかないで、たらふく食べたい 「生の負債」からの解放宣言
ワニブックスのwebマガジンで雨宮まみさんと対談されてる記事を拝見して、この人はなんていいことをいう人なんだろう……と思い、著書を即買いしました。
「はたらかないで」云々の是非はあるとは思うんですが、私は本の中で出た、ある女性が言い放った「貧乏くさい」というワードが印象に残りました。 (女性の台詞は↑の対談前編の2ページ目に掲載されているので、ぜひご一読を。すごいです)
ミニマリストやナチュラル志向の方々には共感いただけるような気がするんですが、きょうび「貧乏くさい」っていう感覚自体、ものすごく古臭い感覚だと思うのです。
一昔前、ものとお金にあふれてててそれが幸福だと信じて疑わなかった時代を忘れられない、バブリーで表層的な部分しか見えていない言葉です。
消費をすること、やみくもにお金を使うこと、それを至上の楽しみとして、そのためだけに働くこと……に囚われると、この女性のような思考になってしまう(そして、その価値観で生きていない人に対して、「貧乏くさくて気持ちわるいんだよ」となる)んだなぁと思うと、なんだかとてもおっかない。
いろいろな意味で衝撃的な1冊で、この本を読む以前と以降で、あきらかに自分の価値観の一部が変容したのを実感しています。笑
ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ
ただ断捨離で家の中を片付けるというだけではなく、「必要最小限のモノで暮らすことで、生活を豊かにする」というスタイルそのものを提案した、ミニマリストにとっては原典と言っても過言ではない一冊。
……ですが、私がこの本を読んだのは、既に家の中のものをおおかた断捨離したあとでした。
それでも、この本には、頭の中でモヤモヤと思い巡らせていたことをわかりやすく言い当ててくれて、文章に落とし込んでくれているような心地よさがありました。
表紙になっているお部屋は、出版当初は世の中にかなりの衝撃を与えていたように記憶しているのですが、今となってはすっかり見慣れた感があります。笑
どちらかというと、自己啓発系よりもエッセイよりの断捨離本です。
内容としては、著者の「なぜ家の中がモノであふれてしまったのか」⇒「なぜモノを減らそうと思ったか」⇒「どうやって減らしたか」⇒「減らしたら、どうなったか」、という体験談を中心に展開されています。
誰もが心のどこかで感じている違和感の正体を分析して、「それは本当に必要なものか?」を問いかけるような表現になっています。
定期的に読み返すことで、「身軽な生活をしたい!」と思いはじめたころの気持ちを思い出すことができる、大事な一冊です。
月3万円ビジネス
「フルタイム・週休2日で働いて月30万円稼ぐ」のではなく、「月3万円稼げる仕事を10個、並行して働く」=「複業」という働き方を提案している本です。
ひとつの仕事で月3万円だけ稼げばいいので、
- 無理に売上を追い求めたり、他者と競合しなくていい
- 自分が本当にやりたい仕事ができる
- 自分のペースで働くことができる
- ひとつの事業でまったく稼げなかったり、頓挫しても、他の事業でカバーできる
などなどのメリットがあります。
この働き方で、必要最低限の生活費だけ稼いで暮らすのを目標としています。
この働き方のいいところは、「文章も書きたいし絵も描きたいし、カフェも雑貨屋もやってみたい、植物や野菜を育てて売るのもいいし、あと本屋もやってみたいし、旅しながら仕事するのもいいな~」……という、非常に移り気な私のような人間でも、どれかひとつに絞らなくてもいいんだ!と思えたところ。
もちろん全てを実現することはできないにしろ、「仕事は必ずしも一本集中でなければいけないとは限らない(むしろ分散したほうがリスク管理にもなる)」という視点が得られたのがよかったです。
ぼくはお金を使わずに生きることにした
世の中には貯金や節約のノウハウ本があふれていますが、この本のように「お金を1円も使わずに生きる」ということを徹底し、実践している本は、今のところ見たことがありません(「0円で生きる: 小さくても豊かな経済の作り方」とか「TOKYO 0円ハウス 0円生活」が近いかも)
ただ節約のために自炊をしようとか、持ち家と賃貸のどちらが得かとか、保険や投資がどうとか……とは、全く別次元の切り口で、全編を通して、地球環境問題をはじめとする社会問題に対するアンチテーゼが込められています。
とはいえ、根本にそのような思想があるにしても、著者自身は創意工夫を楽しみながら1年間の「金なし生活」の実験を行っていたのが窺えて、個人的にはとても読みやすかったです。
著者はイギリスに住んでいて、様々な事情は日本とは大きく異なる部分もありますが、基本的な衣・食・住に関しては日本でも通用するところは充分にあります。
- 食べ物は家庭菜園で育てるか、野草などを採取する
- 暖房は薪ストーブ、調理はロケットストーブを使う
- 移動は自転車か徒歩
- 生活に必要なものは、それが余っているところから譲り受ける
このあたりは、やろうと思えば日本でも実践できます。
この本で紹介されている「金なし生活」の方法にはかなり極端なものもあり(スキッピング=ゴミ箱あさりなど)、当然のことながら、日本に暮らす誰しもにその適性があるわけではありません。
ですが、「お金がなければ生活していけない」という常識を覆した著者は、個人的にはかなり尊敬できる存在です。
自分の生活に取り入れられることは取り入れていき、ほんの少しでもお金に対する依存度を軽減して、ついでに環境にも優しい生活ができるなら一石二鳥です。
実践するなら、まずは移動にかける自転車の割合を増やすところからかな~。
正しい家計管理
節約・貯金に役立ちそうな本はいろいろと読みましたが、最終的にはこの「正しい家計管理」がいちばん勉強になりました。
具体的な食費や光熱費などを節約するための方法ではなく、生活の満足度(QOL)を減らさずに、家計を最適化するための管理方法について解説されています。
私はこの本を読んで、「純資産」の考え方や、年間を通じた予算の立て方を自作のエクセル家計簿に反映させました。
どんぶり勘定をやめると、気持ちよくお金が使えるようになります。同時に、支出をがまんするときもストレスがなくなります。お金を使うにせよ、がまんするにせよ、それが自分と家族の夢に繋がっていることが実感できます。
この「気持ちよくお金が使える」「自分と家族と夢に繋がっている」という感覚は、生活支出を最適化していくなかで本当に実感として得られるようになりました。
節約やがまんは苦しいものだという思い込みがなくなり、お金を貯めることは”未来の自分への投資準備金になる”という認識でいます。
後半には実例として、何組かの家族が家計管理でどのようなことに悩み、どのような改善をしたかが解説されていて、よそ様の家計を覗き見できます。笑
この部分だけでも読んでてわりと楽しいのでおすすめです。
この記事は随時更新していきます。