格安SIM、格安航空券、格安物件などなど、世の中にはお得な情報があふれています。
これらの情報に広く網を張ってお買得情報を見逃さないというのも、重要な節約スキルのひとつです。
私も、ネットで「節約」とか「貯金」というワードで検索をするのが日課になっていた時期があります。笑
ただ、ネットで調べものをしていると、膨大な情報をダラダラと流し読みするだけでろくに成果に結びつかないまま時間だけ浪費してしまう……ということもあり得ます。
節約に関してリサーチをするにあたっては、
- リサーチにかかる労力と実際の節約効果が見合っているか、いわゆる”コスパ”に気を配る
- 貯金や節約、収入UPなどへの関心を逆手にとった、詐欺まがいの商法にひっかからないようにする
……という、2つの点に注意する必要があります。
コスパのいいリサーチ、悪いリサーチとは
「コスパのいい情報」とは
個人的に思う「コスパのいいリサーチ」は以下のようなものです。
- 初期費用や引っ越し費用などを差し引いても、確実に今より家賃が安くなる場合の賃貸情報
- スマホ代を格安SIMに切り替えて、月々数千円単位で通信費を下げる方法
- 電力会社を乗り換えて、半永久的に節約効果が続く状態を作る方法
- 1日1食や肌断食に関する成功例や科学的根拠、具体的な体験談
- 効果的な家計簿のつけ方や、家計管理の考え方
こういったことにはじっくり時間をかけ、比較検討しながらお得情報を探しまくる価値はあります。
「コスパの悪い情報」とは
逆に、コスパの悪いリサーチとは、
- ○○スーパーで10円安い!などの、いわゆる”チラシ”情報
- アパレルショップのセール情報
- ネットショップのポイントアップ情報
……といったものです。
こういうことを調べるのにかける時間は、無駄とは言いませんが、家計に与える影響は微々たるものです。
チリつも的な節約も大事であることには違いないのですが、こういった情報の場合、むしろ安売りやセールにつられて余計なものまで買ってしまうという罠にはめかねられません。
「あえて調べない情報」もあります
また、節約効果がないとは言いませんが、個人的に「この分野に関しては、積極的に情報を取り入れることはしない」と決めているものもあります。
- 業務用スーパーで大量購入できる、格安食材を使ったレシピ
- 身の回りにあるものでできる、簡単お掃除術
- 光熱費を節約する方法(お風呂とシャワーはどっちが得か?など)
- 〇人に〇円が当たる!△△が当たる!などの懸賞情報
こういうケースでは、よほどその分野に関心がある場合やそのことについて調べるのが好き、楽しい、という場合に限定してリサーチをするとよいと思われます。
私個人的にはこのような分野に対する興味関心は薄く、こんなことを言うとアレですが結果的に「調べても、時間のムダ」となってしまうことが多いため、そもそも情報を取り入れないようにしています。
ポイントは、継続して情報収集する必要がないこと
例えば、格安SIMなどは一度じっくり調べて乗り換えをしてしまえば、その後は1~2年単位でほったらかしていても、通信料が上がることはありません。
一度安い家賃のアパートに引越しをしてしまえば、次に住み替えをするべきタイミングまでは賃貸情報サイトを読み漁る必要はありません。
しかし、ネットショップのセール情報やポイントバック情報などは、頼んでいなくてもひっきりなしにメールでお知らせがきます。
そういった情報を活用しようと思うと、メールがくるたびにサイトにログインして、そのときの自分が必要なものや欲しいものを探す必要があります。
こういった情報に常にさらされ常に気を配っていなければいけないというのは、なんとなく窮屈だし、どことなく”情報に追われている感”があります。
- 一度調べて、切り替えてしまえば、あとはほったらかしでいい
- 一度調べて、「やめても大丈夫」とわかったことは、スパッとやめてコストカットする
調べものにかかる所要時間は最小に、かつ、節約効果は最大にできるということが、理想的な節約に対するリサーチの方法です。
知識やスキルが積みあがっていく情報を中心に摂取する
- エクセル家計簿で使える効率的な関数の使い方
- 資産運用に関する知識
- そもそもの節約に対するスタンス・考え方
- 節約をするためのシステム(仕組み)の構築方法
こういった、自分のなかに積みあがっていって、肥やしになる情報については、積極的に調べるようにしています。
調べたときには役に立たないことでも、近い将来に必要になりそうなことだったり、活用することのできる可能性のある知識は、得ていて損はありません。
一度聞いただけでは複雑すぎて理解しきれないことも、それが大事なことであるとしたら、いろいろなことを調べているうち、何度も何度も目にすることになります。
私は、
- 「つみたてNISAとかインデックス投資とかっていうワード、最近よく聞くなぁ」
- 「どの本読んでも”固定費の節約が重要!”って書いてあるなぁ」
……などと気づいたら、そのワードの重要性についてもう50%くらいは理解しているも同然!ぐらいの気持ちで、のんびりとお金の勉強をするようにしています。
そうすると不思議なもので、いずれ「これって、そういうことだったのか!!」と開眼するほど、わかりやすくかみ砕いて説明してくれる人や本が現れます。笑
また、自分の先入観や凝り固まった価値観を覆してくれるような情報を得られれば、節約・貯金に関するレベルを一段階、二段階とアップさせることができるかもしれません。
私にとっては、小食生活や肌断食、断捨離などといったことがそれにあたります。
そういった目から鱗な価値観やブレイクスルーが得られれば、リサーチの成果としては上々であると言えるのではないでしょうか。
詐欺商法にひっかからないようにしよう
そうでなくても、貯金や節約に関しては巷に溢れる情報が多すぎますし、中には有益どころか人を小馬鹿にしているとしか思えないような、詐欺まがいの広告も少なくありません。
たとえば、Twitterで「節約」や「貯金」などというワードを検索したとき、以下のようなツイートを目にしたことのある人は少なくないのではないでしょうか。
「1日10分の在宅ワークで年100万貯金できる!節約したい主婦のための副業セミナー!空き時間にスマホをポチポチするだけ!無料でお教えします!詳しくはDM(LINE)で!」
(※サンプルです)
もはやこういった情報に騙される人のほうが少数派だとは思いますが、見える範囲にいくらでも溢れかえっているということは、なげかわしいことにある程度の広告効果はあるのでしょう……。
節約したい、貯金したい、少しでも経済的にラクになりたい……という気持ちは、なにかとつけ込まれやすく、”カモ”にされがちです。
毎月カツカツで貯金なんてほとんどできない、来月の自分の生活がどうなっているかもわからないような切迫感のある状況では、なおさら甘い言葉に惑わされやすくなってしまいます。
詐欺じゃないとしても、情報の質は見極めよう
ここまであからさまに悪質でなくても、「節約できる」「貯金ができる」「収入が上がる」「資産が増える」といったことをうたい文句にして広告を打ち、お金を稼いでいる企業や人はいます。
それが悪いこととは思いませんが、売る側の人たちは、基本的には売る側にとって都合のいいことしか発信しないため、信用しすぎるのは危険です。
たとえ小銭であってもやすやすと巻き上げられないよう、こちらもある程度の知識を身につけ武装をして、自分の身を守る必要があります。
もしこちらに金銭的なデメリットがなかったとしても、あまり役に立たない情報に時間を割かれている時点で、それはもう十分にコストを払っている状態であると言えます。
なぜなら、その時間を使ってもっと効率よく良質な情報収集ができれば、そのほうがこちらにとってはお得なわけなので……。
費用対効果の薄い、低品質な情報はぜんぶノイズだ!!ぐらいの強い気持ちで構えていないと、ついつい甘い言葉に流されてお金や時間を払ってしまう結果に陥りかねません。
まとめ
無駄遣いを誘発する”撒き餌”的な情報や誇大広告に踊らさせることなく、確実に自分が得をできることだけ選びとり、実践できなければ、リサーチに意味はありません。
が、自分に最適な情報だけにアクセスして、余計な情報はシャットアウトするということは、口で言うほど簡単にできることではありません。
いわゆる”検索力”とか”リテラシー”といったものは、ある程度訓練しなければ身につきません。
そもそも「自分はどんな情報を必要としているか?」を把握するためには、改めて自分の生活を見つめなおして、自分はどんなことが好きなのか、どんなことにお金をかければ幸せを感じられるか……などについて知っておく必要があります。
やたらと耳ざわりのいい、「いくらなんでも都合がよすぎるのでは?」と思うような情報には無暗に近寄らず、コツコツと知識を積み上げていくことが重要です。
前述したような費用対効果の高いお得情報を見つけられれば、かなりやりがいを感じられる作業ではありますので、リサーチを楽しみつつ、取捨選択のスキルを日々磨いていきましょう。